■種子は成熟につれて含水率が10%程度までに減少し、この脱水過程で貯蔵性を獲得します。 ■乾燥した種子は吸水によって活動を開始しますが、この吸水過程は3段階に分かれています。 ■第一段階は種子の生死に関わらず行われ、いわゆる物理的吸水過程です。第二段階では、含水率はほとんど変化しないか、わずかに増加し、この間に生理的な種々の代謝変化が見られ、生理的吸水と呼ばれます。第三段階は、幼根の発生に伴う吸水過程で、成長的吸水過程ともいわれ、この吸水過程で植物は急速に成長するのです。 ■この三段階のどの段階でも水切れが起こると、種子は発芽しません。 ■種子の発芽には良くご存知のように「水、温度、酸素」が必要です。(ただし、イネ科の水生植物の中には酸素を必要としないものもあります)。この発芽3要素が欠如するなどの外的環境条件によって発芽が抑制されている状態を「強制睡眠」といいます。また、種子の持つ発芽抑制物質にによる発芽阻害や吸水阻害などによって発芽できない状態を「自発的休眠」といいます。 ■発芽に関わる外的要因として光を必要とするものがあり、発芽に光が必要なものを「好光性種子」といいます。この仲間にはレタス、ミツバ、ゴボウ、シソ、そしてシュンギクなどのキク科植物があり、逆に暗黒下で発芽しやすいものとしてダイコン、ニラそしてスイカ、カボチャなどのウリ科植物があります。
■普通の種子は、5℃くらいの低温から発芽し始めますが、これを発芽最低温度といい、だんだん温度が上がるにつれて発芽も良好になり、ついには最高点に達します。 ■この温度を発芽の最適温度「発芽適温」と言います。 ■さらに、それにより温度を上げていくと今度は逆に発芽がだんだん悪くなってゆき、まったく発芽しなくなります。 ■販売種子の発芽試験は発芽適温で行うのが原則でその結果を発芽率で示しています。 ■普通の野菜種子は20℃〜25℃を発芽適温とするものが多いですが、30℃以上の高温を好むもの(すいか、かぼちゃ、スィートコーン、大豆、イネ)や、反対に20℃以下の低温を好むもの(ほうれんそう、レタス、セロリー、えんどう、そらまめ、ネギ、タマネギ、しろ)などがあります。 ■多くの種子は、種子一定の温度におくとよく発芽しますが、中にはナスやミツバのように、一定の温度では発芽しにくいものもあります。 ■発芽試験ではこのような変温の必要なものは、高温を30℃、低温は20℃に設定し、高温8時間、低温16時間としています。 ■しかし、ナスの場合は逆で、高温を長くする方が発芽が早くなります。
■余りにも深い覆土とか水浸しという場合を除き、酸素は空気中に十分にあるため通常は問題になりません。一般に10%以上の酸素濃度を必要としますが(空気中の酸素濃度は約21%)、発芽可能な酸素濃度は5%以上です。これも種類によりかなりのばらつきがあります。
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